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2007年5月24日 (木)

誤診で妊婦死亡 遺族が提訴

 奈良の大淀病院で脳内出血を子癇と誤診され死亡した妊婦の遺族が、病院と産婦人科担当医を提訴しました。

 この事件で、産婦人科の医師不足が公になり、最近では診療カルテがネット上に流出し、ネット上の著作権問題にまで発展しました。家族が頭部CTなどの検査を依頼するも子癇と誤診し、患者さんが死亡したとなれば、担当医はかなり厳しい立場に立たされると思います(報道が事実の場合ですが)。
 遺族で夫の
「病院や医者は何のためにあるのですか?」
「今回の件が問題ないならば、何が問題となるのですか?」
 という叫びが、病院や担当医はもちろん医療に携わっている人々に届くことを願います。

 私の知人で虫垂炎(いわゆる盲腸)だったのに、病院で風邪だと診断され、腹膜炎にまで進行し、開腹手術になった方がいます。医師に「虫垂炎じゃないですか?」とたずねるも、「いいえ風邪です。」と受診するたびに診断したと聞き驚きました。亡くなったわけではありませんが、若い彼女の訴えを否定し、誤診され間違った治療をされ、お腹には手術痕が残っています。精神的、肉体的苦痛を診察した医師はわかっているのだろうか?

<妊婦死亡>病院と医師の過失主張 遺族が提訴 奈良

 奈良県大淀町立大淀病院で昨年8月、同県五條市の高崎実香さん(当時32歳)が分娩(ぶんべん)中に意識不明となり、転送先で脳内出血で死亡した問題で、遺族は23日、病院を経営する大淀町と担当産科医を相手取り、慰謝料など損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。「大淀病院の担当医が脳の異常を見過ごしたことが死亡につながった」と過失責任を主張している。
 提訴したのは夫晋輔さん(25)と、転送先で生まれた9カ月の長男奏太(そうた)ちゃん。訴状によると、実香さんは昨年8月7日、出産のため大淀病院に入院。翌8日午前0時ごろ頭痛を訴えた後、突然意識を失った。産科医は頭痛と陣痛から来る失神と説明し、仮眠のため退室。同1時40分ごろ、両腕が硬直するなど脳内出血をうかがわせる症状が表れたが、来室した産科医は子癇(しかん)発作(妊婦が分娩中に起こすけいれん)と誤診して処置をせずに病室を離れ、同4時半ごろまで病室に来なかった。
 病院は同2時ごろまでに転送先探しを始め、実香さんは19病院で転送を断られた後、大阪府吹田市の国立循環器病センターに同6時ごろ到着。CT(コンピューター断層撮影)で右脳に大血腫が見つかった。奏太ちゃんは帝王切開で生まれたが、実香さんは8日後に死亡した。
 死亡診断書では同センター受診時、実香さんの意識が刺激にまったく反応しないレベルに達していたなどとする記載があり、遺族は「脳内出血の発症は午前0時ごろ」と主張。「これ以降、家族らが再三脳の異常を訴えたのに産科医はCTなどの検査をせず、手術でも回復しないほど脳内出血を進行させた」としている。
 大淀病院の原育史(やすひと)院長は「今後、司法の場において(立場を)明らかにしてまいりたいと考えております」とのコメントを出した。【中村敦茂】

5月24日 毎日新聞

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コメント

 大阪人さん、ご来訪ありがとうございます。
 判決に関しては、司法の判断に委ねられるのでしょうが、今後同様な裁判がおきないことを祈っています。

投稿: >大阪人さん | 2007年6月 3日 (日) 23時30分

 いぬきち君、ご来訪ありがとうございます。
 お産にはリスクがあります。日本の医療は高度だと思いますが、アクシデントが発生した時、迅速で適切な処置と患者さんへの十分な説明をできる体制を早急に整えて欲しいものです。

投稿: >いぬきち君 | 2007年6月 3日 (日) 23時20分

 れいさん、ご来訪ありがとうございます。
 まず、大淀病院の件ですが、私は引用した毎日新聞の記事を元にブログを書いたとお考えください。
 また、虫垂炎の件ですが、感冒性胃腸炎などとの鑑別が難しいことは存じております。私が驚いたのは、ブログに記載したように再三受診したときにも、彼女が「虫垂炎ではないのですか?」と尋ねても、可能性はないと否定したことです。質問され、可能性があれば、説明しておくべきではないでしょうか?

投稿: >れいさん | 2007年6月 3日 (日) 22時46分

 青木さん、ご来訪ありがとうございます。
 今回の詳細な事実関係を明らかにし、医療体制が改善されることを祈っています。

投稿: >青木さん | 2007年6月 3日 (日) 22時16分

 絶滅危惧種さん、ご来訪・コメントありがとうございます。今回マスコミの報道を見聞した人は、「脳出血を子癇と誤診し、妊婦さんが死亡した。」と思う方が多いと思います。
 裁判になったことで、詳細が明らかになるでしょうから、マスコミ報道やネット情報がどの程度のものか判ると思います。
 

投稿: >絶滅危惧種さん | 2007年6月 2日 (土) 00時13分

大淀病院の件ではなくなった遺族の方に同情します。
私は医師をしておりますが、医師はすべての方の病気を治すことはできないことを重々痛感する毎日です。医師が治療可能な病気は、すべてある病気のうちの一部分でしか今でもありません。
お産はもともと死亡率の高い行為ですので(明治時代までは100人に1人妊婦が死亡していた)、医学が発展したとおもわれている今でも死と隣りあわせなのです。この事実をお知りでない方のあまりにも多いことは残念におもいます。子癇と脳内出血とを誤診と書かれていますが、この二つの病気はどんな病気かご存知でしょうか?調べてていただければわかりますが、実はこの二つの病気は症状だけでは完全に区別はできません。CTをとれば、とのことですが、子癇だった場合にはCTをとりに行っている間に死んでしまうことがありますので、なかなか選択はできないだろうとおもいます。また、脳内出血を診断できたとしても、出産間直の妊婦の脳内出血を取り扱える医療機関は奈良県には存在しないので、大淀病院でCTをとる意味はまったくないとおもいます。大淀病院で対応していたらおそらく妊婦さんも子供も両方亡くなっていたと考えます。最終的に転院を選択しましたが、転送するだけで命がなくなってしまうリスクと引き換えだったとおもいます。そういう面で、この医師は自分の病院でのできる限りの最高の医療と最高の選択をしたようにおもいます。
また、風邪と虫垂炎との誤診の件ですが、風邪でも感冒(咳・痰・のどの痛みを症状)だったのか、感冒性胃腸炎(胃腸が痛む)のどっちだったのでしょうか?それはお聞きになられたのでしょうか?医師が説明するときに感冒性胃腸炎のことを胃腸かぜということがよくあります。もし胃腸かぜであれば、初期の段階でそれと虫垂炎との区別はつきません。虫垂炎の場合初期はおなかのみぞおちが痛むことが多いので、胃腸かぜと区別がつきません。時間がたって半日・1日たって痛みが右下に移ってくるのが虫垂炎ですので、神様のような医師でもこの段階でないと診断できません。
ということで、貴方が誤診とかかれたものは、実は区別のつきようのなく誤診ではない、ということになります。これを誤診といわれるのなら、チンピラよりもひどい言いがかりにしか思えません。
今回の遺族の方の民事訴訟で起こった事実とすれば、
1、奈良県南部で出産できるところがない。
2、出産が難しくなったときにそれを扱ってくれる病院は奈良県ではない。
→奈良県で出産をするのはリスクが高い。かの毎日新聞奈良支局の記者も出産は大阪で行う。
3、ますますお産を扱う医師が減った。
遺族のコメントでは大淀病院の再建をなんていってましたが、実際は崩壊にしか結びついていません。

投稿: れい | 2007年5月31日 (木) 16時26分

この事件を「明らかな脳出血を子癇と誤診したうえに、長時間患者を放置し、19もの病院がたらい回しにしたあげくに死に至らしめた。」と多くの方が受け止め、それに基づく感想を述べるのは、毎日新聞をはじめとするマスコミの報道を見る限りは仕方のないことかもしれません。
私はこの件のマスコミの報道をみて、脳出血あるいは子癇の疑いがあるのに患者を長時間放置できるような(いわば勇気のある)産婦人科医がこの世に存在するのだろうか?とか、19もの病院がたらい回しとはあり得るのだろうか?その他にも多くの疑問を感じてネット上で情報を集めました。
その結果、私なりに理解した経緯は、「分娩経過中に意識障害を起こした妊婦を産婦人科医と内科医2名が診察したが、脳出血との診断には至らず、単なる失神と判断し、以後妊婦は看護士・助産士により約10分おきに経過の観察が行われた。意識障害発生の約1時間40分後に痙攣発作が起こり、より重症な状態と判断した主治医は搬送先を探すも、19の病院での受け入れが不可能な状態で断られた。その後受け入れ可能な大阪の病院に搬送・・・以下は報道と同じ。」というものです。
後になれば、何故最初に脳出血と診断出来なかったのかという批判が起こることも無理も無いことかもしれませんが、2人の医師が診察をして脳出血と診断出来なかったことを、「(偶然2人とも)無知で無能かつ無気力な医師が診察にあたった」と考えるよりは「脳出血と診断するだけの症状・所見が無かった。」と考える方が、私には理解しやすいのです。

マスコミ報道とネット上の情報、そのどちらが正しいのかは判りません。しかし、ブログという公の場で自らの意見を公表するのであれば、マスコミの報道を鵜呑みにするのではなく、より多くの情報を集めてそれを自分なりによく吟味した上でするべきだと思います。

「この事件をマスコミが不誠実かつセンセーショナルに報道し、それを多くの人が鵜呑みにして感想を述べることが、どれだけ医療を崩壊させ、最終的には患者さんが不利益を被るのか。」これを多くの人に考えて欲しいと思います。

投稿: 通りすがりの絶滅危惧種 | 2007年5月31日 (木) 16時18分

今回の医者は明らかに殺人罪の適応だな。最低でも懲役20年、自分の意見では死刑にするべきだと思う。医者の分際で人を殺すのは一般人が殺人を犯すよりも罪が重いのだから当然だろう。今後も患者を殺した医者は基本的に死刑にする流れを作って欲しい。ここのブログ主さんもその線で頑張って下さい。

投稿: 大阪人 | 2007年5月31日 (木) 16時11分

お産が安心して出来る国って、どことどこなんでしょうね。こういうことを、国民に知らせるのは、外務省の役割ですよね。

ところで、話は違いますが、脳溢血って手術しないといけないんですよね。おじいちゃんに、今度、病院にいくように話をしておきます。来週なら、まだまにあいますよね。

投稿: いぬきち君 | 2007年5月31日 (木) 15時34分

ひどい医者が多すぎます。報道の力で医者をやめさせることが日本の医療を再生する道だと思います。大淀病院の医者が分娩をやめたのは大変喜ばしいことだと自負しています。
日本から産科医が一人残らず辞める日までともに手を携えて努力していきましょう。

投稿: 青木絵美 | 2007年5月31日 (木) 15時20分

 NORIKAさん、コメントありがとうございます。亡くなられた奥さん、残された遺族は本当にお気の毒です。
 医師不足を早く解消し、安心して医療が受けられる体制をはやく築いて欲しいですね。

投稿: >NORIKAさん | 2007年5月25日 (金) 23時12分

 ただの通りすがりさん、ご来訪ありがとうございます。私は当事者ではないので、残念ながら報道のみで判断することしかできません。確かに発信元の思惑はあるでしょうね。公正中立な立場での報道を期待しますが、残念ながら不可能でしょう。
 今回の件は、裁判で詳細が明らかになると思いますが、現在の医療体制の脆弱さには不安を感じます。

投稿: >ただの通りすがりさん | 2007年5月25日 (金) 23時08分

sakiさん、こんにちは。美人な方だったのに、本当にかわいそうです。残された赤ちゃんや旦那様もお気の毒です。こういう報道を聞くと、出産が怖くなってしまいます。

投稿: NORIKA | 2007年5月25日 (金) 15時41分

はじめまして。

私は門外漢なので、私の口から説明するより理解しやすい幾つかのブログを紹介します。

ある産婦人科医のひとりごと
http://tyama7.blog.ocn.ne.jp/obgyn/

新小児科医のつぶやき
2007-05-24 真実の論証
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070524

産科医療のこれから
http://blog.m3.com/OB_Gyne/

日々是よろずER診療
http://blog.m3.com/case-report-by-ERP/

天漢日乗
マスコミたらい回し」とは? (その58)
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2007/05/58_645c.html
マスコミたらい回し」とは? (その59)
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2007/05/59_53fc.html

投稿: ただの通りすがり | 2007年5月25日 (金) 08時47分

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